境界性人格障害と罪悪感の関係
人が社会生活を送るのに、または人と関わるのに「罪悪感」は必要な感情です。
自分の取った言動によって相手がどのように感じるだろうと思うことは、「思いやり」と「罪悪感」からくるものだと考えます。
しかし、時に強い罪悪感を持ち相手の心情ばかりを意識することで、自己嫌悪に陥り自己否定して精神的に落ち込んでしまうことも有ります。
幼少期の親子関係が「罪悪感」の過剰を生みだす
親から育児放棄や虐待をうけても、子供は親を頼りにしなければ生きていけません。
痛い思いをしても、ご飯を食べさせてもらえなくても、親のことを大嫌いにはなれず、子供である自分が迷惑を掛けているから愛されない、
自分の存在が親をこんな風にしているのだと「罪悪感」を溜めこみます。
自分の親であると信じて依存するしかないので、耐えながらいつかは自分を大事にしてくれると信じて成長していきます。
すでに親から解放されるべきだと分かっていても、「親だから」という恩義を感じて自分から縁を切ることへの罪悪感から逃れられなくなります。
育児放棄や虐待の段階で、すでに信頼や恩義に値するものはないのに、見捨てられることへの恐怖、愛されていないと認めたくない思いが、境界性人格障害の症状でもあり、過剰な罪悪感を持ち続けることになります。
境界性人格障害の彼女を見捨てることへの「罪悪感」
境界性人格障害の彼女から何度となく酷い仕打ちを受けたり、振り回されて自らも精神的に疲弊する症状になってしまっても、逃げることができない人がいます。
以前はとても良い関係であったのに、自分の支えが足りないから罵られたり、暴力を振るわれるのだと、縁を切ることが出来ずに彼女の心を満たせない「罪悪感」から、パートナーの位置に留まる人がいます。
境界性人格障害である彼女から受ける被害が、すでに限度を超えているのであれば、なんら「罪悪感」を感じることはありません。
親や家族への「罪悪感」とパートナーに対する彼女の「罪悪感」は違います。
境界性人格障害を発症する要因になった家族への繋がりは、彼女自身が「罪悪感」を感じていますが、パートナーに対しては「罪悪感」を感じません。
パートナーは自分にすべてを与えるのが当たり前だと考えて、思い通りにしたいのです。
十分に彼女に寄り添ったパートナーは、彼女を捨てることに罪悪感をもつことなく、すぐに自由な自分の人生を歩みましょう。
パートナーに見捨てられても、彼女はすぐに新たなパートナーを見つけます。
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