境界性人格障害のこき下ろしと理想化
良い人か悪い人かの二極の考え方しか出来ない境界性人格障害の人は、精神的に不安定で人間関係によく現れます。
相手への評価が瞬時に激変して、素晴らしいと評価していた人が、最低の人間だと攻撃する極端な行動や考え方が境界性人格障害の特徴です。
この極端な変貌が「理想化」と「こき下ろし」で、人との良好な関係を築くことが出来ません。
自分に好ましい点しか見えない「理想化」
初対面の人でも、顔を知っているぐらいの人であっても、自分が「素晴らしいな」と思っているところが見えると、その「良い点」しか目に入らなくなります。
自分の理想とする「良い人」は、自分に優しくて話を聞いてくれて、共感してくれる「理想化」された良い人になります。
良い人にも悪い点や気にいらないところがあるのですが、「良い人」と認識すると「理想化」した部分しか見えないので、全てが良い人になります。
嫌な点しか見えない「こき下ろし」
それ程関わりもなく、その人をよく知ってもいないのに、自分の気にいらないところが見つかると「ひどい人」「悪い人」「最低の人間」という認識で嫌悪し、攻撃の対象になります。
これが「こき下ろし」ですが、理想化したお気にいりの人であっても、少しでも気に障ると急に態度が代わり「こき下ろし」激高して攻撃の対象になってしまいます。
「良い」「悪い」しか無いので、人間関係の不安定さは瞬時に「理想化」と「こき下ろし」がコロコロ変わることになります。
相手への評価がコロコロ変わり人間関係が不安定
境界性人格障害の人の気分や感情は「良い」「悪い」しかなく、ほどほどな中間が存在しない為に、人間関係も両極端に別れます。
例えば、今日の気分はいかがですか?と聞かれたら、「まあまあです」とか「少し調子悪いけど大丈夫です」など良し悪し以外の中間が私達にはあります。
しかし、境界性人格障害にはほどほどや中間がない為、人間関係がぎくしゃくする不安定な状態になります。
「良い」「悪い」の判断しかない境界性人格障害は、その判断が最善であると考えているのです。
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