境界性人格障害といじめ
境界性人格障害は、思春期頃から症状として現れる人が多くなりますが、その背景は幼い時の親から受けた虐待やネグレストなど、愛情の欠乏が大きな要因となっています。
しかし、幼少期のいじめも一生心に残るトラウマとなって、発症の引き金になることもあります。
小中学といじめが続いた場合には、幼い時の思い出がすべて悪夢の中にあるような苦しみに繋がります。
親からの見捨てられ不安といじめから人間不信へ
小中学校で虐められた体験は、身体への暴力だけでなく、クラス中で無視されるなど自分の存在が感じられない苦しみは、耐え難い心のキズとなります。
学校や教師が適切な対応を行っていれば救われますが、陰湿ないじめは教師の目に留まらないことの方が多く、また虐められる側が無口になることから、虐める側はその首謀者の言うことに従わないといじめの対象になる恐怖から、加担してしまい集団化していきます。
子供の変化に気付く親が家庭の中にいて、あたたかく迎えてくれるのであれば心も癒されますが、自宅でも話も聞かれず叱られてしまったり、食事も一緒にしないような家庭の子供は、家族からも見捨てられたと感じます。
親に気付いてほしいのに家族に見方はおらず、学校でも無視され続けると、誰も信じられなくなります。
子供へのネグレスト、暴言や暴力の虐待は、いじめられる子供も生みだしますが、虐める首謀者を生むこともあるのです。
双方とも親からの愛情の欠落が原因になっているのです。
親に愛されたい気持ちと罪悪感
家庭でも学校でも相手にされず、愛情に飢えている子供は自己否定をするようになります。
「悪い子だからお母さんに嫌われる」「醜いから虐められる」「ブスだってお母さんが言った」子供は、幼い心に大きな傷を奥深く持ったまま成長します。
思春期近くなると、自分の容姿を異常なほど嫌悪することが有ります。
冷静に見れば太ってもいない、不細工でも無いのにとにかく痩せなければ綺麗になれない、嫌われるのが怖い思いから摂食障害になってしまう女子が出てきます。
食事を摂ることに罪悪感を持ってしまい異常なまでに食べない「拒食症」、愛情に飢えた気持ちを補うように親に隠れてお菓子やパンをドカ食いして、その後に下剤や自分で嘔吐する行為を続ける「過食症」があります。
どちらも自分に自信がなかったり、幼い時の親の言葉に傷ついたり、痩せなければ綺麗になれないという偏った思いから「摂食障害」になります。
最初は軽いダイエットから始まりますが、自分の気持ちを分かってくれない特に母親との関係が問題視されています。
親の愛情を感じずに育った子供は思春期過ぎても、幼い子供の時と同じように親に愛されたい思いを心の奥に持っています。
境界性人格障害の発症とよく似ています。
摂食障害で食べたものを無理に吐きだすことは、やり方は違っても自傷行為なのです。
自分の体を傷つけるリストカットと同じです。
重症の摂食障害は、命を危険があることを知りましょう。
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