境界性人格障害とてんかん

境界性人格障害とてんかん

境界性人格障害とてんかん

境界性人格障害と「てんかん」では、全く関連性のない病態のように思われます。

 

境界性人格障害は、精神病と神経症の境界にある障害になりますが、てんかんは脳気質性の病態になります。

 

てんかんの原因は2つ考えられており、@遺伝的要因が強く、A脳の疾患などによって脳に悪影響を及ぼす何らかの原因で発症すると言われています。

 

境界性人格障害とてんかんの共通点は?

境界性人格障害とてんかんの発症原因は異なりますが、境界性人格障害の発症に少なからず精神疾患の遺伝的要因が指摘されている事から、似ている点があるのではないかと思われます。

 

てんかん発作と言えば、一般的にはいきなり倒れて硬直し泡を吹く、脳の障害も起こりうる危険な病気と認識していますが、気を失って倒れる大発作の方が少ない症状です。

 

てんかんの症状はいくつかに分かれていて、「精神運動発作」と呼ばれる発作は、意識が混濁して意味の分からない行動を繰り返したりします。

 

無意識の行動や言動は、周囲の人に意味が分からないことから不信感や気持ち悪さを与えます。

 

この時、一時的ですが、極端な不安や怒り、恐怖といった起伏の激しい感情をむき出しにしたり、幻聴や幻覚を経験することが有ります。

 

「精神運動発作」は、30秒〜2分程で治まりますが、この間の行動や言動、感情の著しい変動は、境界性人格障害の症状の一部に大変似ています。

 

その他にも、てんかんを長年繰り返すことで脳が損傷されて、独特な性格を形成し、知能の衰え、痴呆、精神病などを患うこともあります。

 

「持続性精神変調」という症状ですが、発作を繰り返すごとに脳細胞が酸素不足になって壊死し、それまでと異なる性格の変調が起こります。

 

てんかん発作には、その他に「小発作」「大発作」とあり、小発作の一部は、生後3〜6か月の乳児から発症し、精神や運動機能の発達の遅れにつながります。

 

てんかん発作を繰り返すことで境界性人格障害になる事がある?

てんかんは、乳児期に発症することもあり、早期発見して早期治療に取り組まなければ、脳の発達が遅れて脳の損傷などによって、知能だけでなく精神的にも影響を及ぼします。

 

大人になってから発作を起こし、脳波の診断結果などからてんかんの発症が認められると、将来設計や高齢者の場合には認知症との関連などの問題が出てきます。

 

てんかんを幼い時から持っており、人間関係の煩わしさや感情表現が苦手になったり、情緒の不安定さを抱えるようになると、境界性人格障害を発症することもあります。

 

併発する障害としてあげられる訳では無く、精神的に変調を来すことにより、診断されることが有るのです。

 

逆に、境界性人格障害と診断されていて、治療している段階でてんかん発作を起こしてしまう事もゼロではありません。

 

全く別の原因と、発症要因であっても、重複して人格障害と脳気質の病態を持つことが有るのです。

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