境界性人格障害には発作症状はあるのか
境界性人格障害の人は、強い見捨てられ不安から常に誰かに依存していたいとの思いがあります。
拒否されたり否定されることが恐怖なので、身近な人にしがみついて依存します。
しかし、自分の意志にそぐわない些細なことで、激しく怒り罵倒したり暴力を浴びせるのです。
これは、まるで突然の発作が起こったような怒りで、しばらくすると回復して冷静に戻りますが、この激高している時のことはあまり覚えていません。
境界性人格障害とパニック発作
境界性人格障害の人は、パニック発作を合わせ持つことが有ります。
うつ病も併発していることもあるのですが、パニック発作は興奮状態になった時や、平常でいられない状況の時に過呼吸と胸の締め付けや苦しさ、死んでしまうんではないかというような恐怖感に襲われて、気分が悪くなってきます。
異常に興奮した状態は、境界性人格障害の怒りや強い不安感の時に似ています。
ただ、パニック発作は過呼吸と強い不安や恐怖心に襲われても一時すれば治まり、その時のことは覚えています。
境界性人格障害の怒りや暴力、暴言を吐くとき、又はその感情のままに自傷行為に走る時などの原因や、なぜそうなったのかは覚えていないのが特徴です。
パニック発作であれば、薬物治療で回復することが出来ます。
境界性人格障害の発作のような感情の変化は、取り合わずに放っておくことが一番だと言われます。
境界性人格障害の発作と「発作的」
境界性人格障害の人は、なぜそんなに怒りを抱えているのでしょうか?
幼い時に対人関係(親子関係)に問題があったことは研究されていますが、怒りが治まった時には自己嫌悪に陥り、自分は生きている価値もない人間なのだと塞ぎこむこともあります。
冷静で落ち着いている時は、優しい思いやりも感じられるのに、その優しさを感じた瞬間に顔が変貌して怒りを向けるのですから、「怒りの発作が起きた」と周りの人が思うのも仕方のないことです。
この怒りは発作では無く、境界性人格障害特有の症状になります。
いきなりの暴言や暴力、衝動的行動は発作なのでは無く、発作的な症状と言えます。
その瞬時の変化を見極めることで、境界性人格障害の人との付き合い方も分かるようになってきます。
周りの人に危害を加えそうな発作的行動を起こす様子が分かったら、その場を立ち去ることで身を守りましょう。
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