高齢者の境界性人格障害
境界性人格障害を抱えたまま高齢者になってしまった場合、どの様に対応するべきか困っている家族も多いでしょう。
高齢者の境界性人格障害の特徴や対応方法について紹介します。
境界性人格障害である高齢者への対応
結婚をし、子供を産み育て、その子供が大人になって自立したり、夫(もしくは妻)が寿命を迎えて亡くなると、境界性人格障害の特徴の一つである「見捨てられ不安」が強く出てくる為、自分の子供や親族に対して強く依存をする様になります。また、自分の思い通りに物事が運ばないと、子供や親族に対してヒステリックに当り散らす事があります。
若い頃は外見を整えて魅力的な自分を作る為に、一時的に周囲に人間が集まりますが、高齢者になるとそうは行きません。もし他人と上手く接する事が出来ても、すぐに相手は異常性に気が付き、去っていきます。
すると子供や親族に縋るしか無くなり、依存と攻撃(何度も電話をする、電話に出ないとヒステリーを起こす)を行う様になってしまいます。場合によっては近所の人に親族の悪口を言い触らしたり、自殺未遂を起こして親族の気を引こうともします。
親族が行うべき事は、精神科で診察を受け、適切な投薬とカウンセリングを受けさせる事です。しかし、高齢者は人格障害について拒否反応を示す人が多く「自分はどこも悪くない、そんな病気ではない」と治療を拒む場合が多いです。
その為、正式な病名は子供(または親族)のみが医師から聞き、本人には「体調を良くする為の薬だから」「少し話しをするだけだから」とだけ伝えて、薬を飲ませたり、カウンセリングを受けさせる様にする必要があります。しかし、老人の人格障害を改善させる事は若者の人格障害を改善させる事よりも困難であり、親族は対応に非常に困り、疲弊してしまうでしょう。
その場合、精神科病院へ入院させるか、特別養護老人ホームへ入所させ、そこで治療を受けながら生活してもらう様にしましょう。
入院先もしくは入所先で問題を起こしてしまい、出て行くように言われてしまう可能性が高い為、いくつか入院先・入所先をピックアップしておきましょう。
人格障害を持つ高齢者と生活していく事は非常に大変な事です。その為、出来る限り離れた場所で見守るしかありません。
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