境界性人格障害を発症するきっかけ
境界性人格障害を発症するきっかけというものはあるでしょうか。あるとすれば、どの様な状況でしょうか。
境界性人格障害のきっかけ
境界性人格障害になる原因は様々ありますが、原因ときっかけは異なり、きっかけは発症させる為のスイッチです。きっかけさえ無ければ、境界性人格障害を発症せずに過ごす事も出来ます。
発症するきっかけは、過去のトラウマ体験を再現する様な状況に陥った場合や母親から愛情を与えてもらえなかった事を連想させる様な状況に陥った場合、または心理的にショックを受ける出来事が起こった場合だったりします。
それがきっかけで心理的な動揺と喪失感を感じて発症してしまいます。
境界性人格障害の原因ときっかけ
境界性人格障害の原因となるものは、遺伝に因るものと生理的要因に因るもの、環境に因るものがあります。
生理的要因に因るものの一つとして、女性ホルモンの変動があります。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは精神の安定を司るセロトニンと関係しており、エストロゲンが減るとセロトニンも減ります。すると精神異常を起こしやすくなります。10代後半〜30代前半の女性に境界性人格障害の人が多いのは、エストロゲンの分泌量が変動しやすい時期だからだという説があります。
またオキシトシンというホルモンの分泌が少ないと対人関係に不安を感じやすくなります。このオキシトシンは幼少期に親や周囲から愛情を注がれていると大人になっても分泌量が多いのですが、逆に幼少期に愛情を受けられない状態であるとオキシトシンの分泌量は減ります。
オキシトシンの分泌量が不足すると、物事にこだわりが強くなる傾向にあり、境界性人格障害の特徴である二極思考(「好き」か「嫌い」でしか判断出来ない)が起こります。
このエストロゲン、セロトニン、オキシトシンが分泌不足の状態の時に、心に傷が付くような出来事が起こると、それがきっかけで境界性人格障害を発症してしまいます。
環境に因るものの多くは、幼少期に母親から愛情を受ける事が出来なかったと感じる事でありますが、周囲の人間や出来事からも影響を受ける事があります。
成長過程で信頼していた人から裏切られたり、好きな人から愛してもらえなかったり、学業や仕事での挫折、暴力被害、悲惨な事故の目撃等により心にどんどん原因となる要素が蓄積していき、その要素を抑えきれなくなる様な心理的に動揺してしまう出来事があると、それがきっかけで境界性人格障害を発症してしまいます。
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