境界性人格障害の娘への対応
幼少期に親の虐待やネグレストにあった子供が、親の愛情不足や見捨てられ不安から境界性人格障害を発症すると言われています。
しかし、幼い時から優秀で親や周囲に全く迷惑を掛けない良い子が、ある日を境に精神的に不安定になり境界性人格障害を発症することがあります。
親の期待に応える為に、良い子でいないと親に可愛がってもらえないと思って頑張ってきた子です。
親の過度の期待が子を追い詰める
境界性人格障害の発症は女性が約75%で男性の約3倍になるので、子供が境界性人格障害であると言う時の多くは「娘」のことがほとんどでしょう。
幼い時から親に「良い子」「良い子」と言われて育てられた子供は、良い子でいると褒めてもらえて親も笑って優しくしてくれることを学習して、大好きな親の期待に応えようとどんなことでも頑張って、優秀な良い子でいようとします。
しかし、中学生ぐらいになると勉強だけでは無く、部活動や友人等の付きあい、世間の目を気にするようになり、失敗や挫折を繰り返して、良い子では無くなった自分を認められず、親の期待に応えられない自分を否定するようになります。
精神的に不安定になり、自分は自分と認識できず、境界性人格障害を発症してしまいます。
良い子だった娘の反抗や自己否定の言動は、親にとっても驚くことになりますが、ここで「頑張って」とか「大丈夫よ、まだやれる!」などの言葉と励ましは、娘をもっと追い詰めることになります。
親の価値感や期待を押しつけない接し方をしなければ、娘は親の期待を裏切った「ダメな子」という考えから抜け出せなくなります。
良いも悪いもない「あなたはあなた」という受容と共感の姿勢で!
「ダメな子」という自己否定が強くなると、その思いから境界性人格障害の発症につながっていきます。
挫折して辛い思いをしている娘も自分達の大事な娘であり、失敗してもいいのだと、娘への愛情は変わらない事を伝えましょう。
完璧じゃなくても構わないこと、大事な娘であること、今のままでいいのだということ、娘が愛おしいことを言葉と行動で伝えましょう。
娘の頑張りは「ダメな子」じゃないこと、共に居る親であることを娘に分かってもらうことで、再び自信を取り戻し、心の安定につながる助けになるのです。
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