境界性人格障害の具体的な事例

境界性人格障害の具体的な事例

境界性人格障害の具体的な事例

境界性人格障害のことをボーダーと呼ぶことが有ります。

 

「ボダには近寄るな、とにかく逃げろ!」美人の彼女が突然変貌する時、周辺の友人はこのような言葉を彼に言うのです。

 

「ボダと一緒にいると、お前の人生が破滅する!放っておいて逃げろ!」と。

 

境界性人格障害と診断され治療を始める為には、寄り添って支えるパートナーが必要です。

 

境界性人格障害の具体的な事例をあげてみましょう。

 

優等生の彼女が豹変する!

幼少期から両親が共働きであったので、日中のほとんどを祖母と過ごしていたA子さんは、甘えん坊な弟と比べても手のかからない良い子でした。

 

学校の成績も優秀で、問題もなかったことから両親は安心していました。

 

いろいろと問題を起こす弟に両親の関心が向いていることは明らかで、どうしようもない思いをA子さんは抱えていました。

 

有名大学に進学し一人暮らしの生活も落ち着いた頃、1年先輩の彼氏が出来ました。

 

一緒にいることが幸せで、彼がA子さんのすべてのような感覚に陥っていきます。

 

彼が居ないと不安になり、常に一緒に居たいと強く感じるようになります。

 

彼も美人で優秀なA子さんが自慢だったので、大学でも一緒にいることが日常になっていきます。

 

しかし、講義の違いや彼の就活で別々の行動を取るようになると、A子さんはだんだんと語気を荒立て、「私を捨てるつもりか」「誰と一緒にいるのか」としつこいメールや電話で彼を責めるようになります。

 

最初は彼もやきもちを焼くのが可愛いと思って、A子さんの気持ちを受け入れ出来うる限りの時間を一緒に過ごしました。

 

彼の就職が決まった時、大学も休学状態になっていたA子さんは激しい怒りをぶつけます。

 

「私と仕事とどっちが大事!捨てるつもりなら死んでやる!」と、いきなり彼の前で手首に刃物を当てたのです。

 

大きな傷では無いものの、彼は抱えきれないショックを受けて別れを決心します。

 

その後、家族の元に戻されたA子さんは拠り所を無くし、怒りの矛先は両親へと向かい、罵倒、叱責、暴力は特に母親へと向かいます。

 

幼い頃の寂しさ、良い子だった自分を気にもしていなかった事、自分の気持ちを考えてくれなかったことなど、些細なことでも激しく怒り、自傷行為と自殺企画を繰り返していきました。

 

境界性人格障害と診断されたA子さんは、しばらく入院することになりました。

 

その時、両親はA子さんに寄り添って、幼少期から育て直そうと誓ったのです。

 

このような事例はいくらでもあります。

 

何度も自殺未遂を繰り返した結果、本当に亡くなった人も少なからずいます。

 

彼への依存は、彼自身をも巻き込んで身動き取れずに共依存へとなっていき、二人とも自滅していくパターンもなるのです。

 

病気だから、病院に行って治療しようと説得し、寄り添うパートナーの存在が最も必要になります。

 

幼少期の愛情の欠如

境界性人格障害は、思春期頃の精神的な不安定から発症することが多いのですが、その原因は幼少期に両親からの愛情を感じずに育ったことが大きく影響しています。

 

親から受ける虐待、ネグレスト、性的暴行などと、両親に必要とされない寂しさや不安、恐怖が思春期になっての感情の揺れ幅を大きくしていきます。

 

自分を愛してほしい、見てほしい、向いてほしい気持ちは、幼い頃に我慢し続けてきた結果なのです。

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