境界性人格障害の人の割合
人は生きていると思い通りにならないことや、嫌な事、悔しい事、悲しい事、辛い事、苦しい事、誰でも起こるものです。
人と人との関係なしに生きることは出来ませんから、何らかの不協和音が起こったとしても、それぞれの距離感を保って人間関係を築いているのです。
しかし、近年ではその適当な人間関係の距離感がわからない、保てない人が多くなっていると言われます。
「うつ病」よりも多い「境界性人格障害」
最近でこそ、うつ病やパニック障害、統合失調症などの患者が自分の病気を話出来るようになってきました。
つい最近まで、精神疾患や神経症はひた隠しにして、病院に行くことすら家族も本人も受け入れない状態が続いていました。
労働環境や人間関係の問題が心身に悪影響を及ぼすことが知れ渡るようになってから、身体だけでなく精神的健康も問題視されるようになったのです。
パニック障害、うつ病は著名人が闘病中であると報道されることで、精神疾患に対する偏った見方は減少してきたといえます。
このように理解されつつあるうつ病であっても、日本の人口に対してのうつ病患者は0.6%でしかなく、統合失調症は0.8%と言われます。
この値に対して、境界性人格障害の割合は2%前後になるといいます。
2%とは、50人に1人の割合です。
神経症と精神病の境界線上を行ったり来たり、不安定な症状が繰り返される「境界性人格障害」は現在増えてきています。
男性よりも女性に多い「境界性人格障害」の割合
「境界性人格障害」の患者の男女差は顕著です。
どの国でも男性よりも女性の発症率が高くなっており、その割合は3〜4倍になります。
男性20%に対して女性80%、1対4の割合で女性の患者の方が多いのです。
この割合の差は、女性ホルモンによると言われています。
また、先進国で患者が多く途上国では少なく、農村部で少なく都市部で多く見られます。
幼少期からの人間関係、家族との関係が如何に密で愛情を感じて育ったか、物質社会の中でモノに裕福を求めて、人の感情が欠落した環境で育ち、親子関係の欠落、地域社会との関わり方の影響が現れているのではないでしょうか。
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