境界性人格障害からの回復

境界性人格障害から回復するには、カウンセリングなどによる精神療法が必要不可欠です。抗うつ薬や抗不安薬などの投薬は、一時的な症状緩和にはなりますが、根本的な境界性人格障害の治療にはならないため薬だけでの治療はほぼ不可能です。ですので、カウンセリングを行いつつ、さらに、薬による症状緩和と平行して行っていきます。

ゆっくり時間をかけて、治療を行っていく必要があり、治療にかかる期間はどのくらいとは一概にはいえず、数ヶ月から数年かかるということも少なくありません。さらに、改善したようにみえても、実は一時的に症状が落ち着いているということもあり、完全に回復するまではしっかり様子を見ていく必要があります。

また、患者さん自身だけでの解決が非常に難しいので、周りの人の助けが必要となります。家族や友達あるいは恋人にも理解してもらいながら治療ができることが最適な治療環境であり、また、早期に回復へと向かう環境でもあります。

必ず治るので、本人や周囲の人の治療に対する気持ちの強さを常にもちましょう。これはとても大切なことで医者やカウンセラーがどんなに治そうと努力したところで本人が治療に本気でなければ続けることができません。カウンセラーや医師との間に信頼関係を築いていってほしいです。医師やカウンセラーに対しても感情のコントロールがきかないということもあるでしょう。ですが、相手はそれも理解してくれています。この場合でもしっかりと治療を受けることが大切です。

治療をしっかりうけていれば感情をコントロールできない・対人関係がうまく築けないなどの辛い経験を少なくでき、また、傷つきやすい心を強い心へと強化していきます。このようにして、少しずつ前と進んでいくのです。焦らずに、少しずつ、回復への道を開いていってください。

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