境界性人格障害とリハビリ
「境界性人格障害」はパニック障害やうつ病、不安障害、精神障害を伴うことも少なくありません。
精神科に通院しながら、寛解を目指して治療していきますが、リストカットや自殺未遂などを繰り返し、周りの人々は振り回されて疲労していきます。
「自殺リスク」の減少とリハビリテーション
寛解までに長い時間を要する「境界性人格障害」患者は、治療の段階でも自殺未遂やリストカット、自己破壊的行為を繰り返します。
この期間に自殺によって約10%の人が亡くなると言われます。
長期的予後の改善には、自殺のリスクを減少させ、社会的、職業的リハビリテーションが重要になっています。
患者は、周りの人に迷惑かけずに社会復帰して仕事を持ちたいと考えるようになってきます。
まだ寛解には至っていなくても、症状に回復が見られ社会復帰の準備期間に入ったら、専門施設によるリハビリテーションを受けることで、リストカットや自殺の機会は減少することになります。
「精神科デイケア」への参加と目的
「統合失調症」「境界性人格障害」「うつ病」などで、入院するほどではないが会社や学校に通うには困難な人が、社会復帰を目指してリハビリする施設が「精神科デイケア」になります。
自宅に引きこもって誰とも話せず、生活リズムを整えることが出来ないでいると、いつまでも症状の改善は見られません。
施設に通う事で、誰かと会話し病気の再発や進行を防止して、社会的な人との付き合い方を学びます。
復学や復職、就職が最終的な目的ですが、再発や再入院の予防と精神障害者の心のよりどころとして活用されているのも現実です。
「精神病」に向き合う手段の一つが「精神科デイケア」
デイケアに通うようになったからと言って、精神病が治っている訳ではありません。
医師や作業療法士、看護師などの指導下でプログラムが組まれ、その内容は施設ごとにも異なります。
「作業療法」「レクレーション、スポーツ活動」「芸術創作活動」「生活指導」の他「病気への理解と対処法」などを取り入れ、患者自身の状態把握にも努めます。
デイケアでリハビリに努めるようになってくると、患者も社会復帰を考えます。
自分の病気と向き合うことが出来るようになっていきます。
リハビリは、自分が抱える精神病に向き合う手段の一つと考えて良いでしょう。
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