境界性人格障害と看護
境界性人格障害の人は、周辺の人の言葉や行動がいつも気になります。
見捨てられたくないという思いと同時に、自分に好意を持ってほしいと考えているので、些細なことで怒りを爆発させたり、妄想して反撃したりします。
感情の揺れが激しい為に、自分に共感してくれる人は「良い人」で、言うことを聞いてくれない人は「悪い人」という2者しかいません。
治療の為に、病院に入院したり通院するときに関わる病院関係者は、境界性人格障害の感情に惑わされないようにしなければいけません。
治療チームとして一貫した看護にあたる
境界性人格障害で治療に当たる医師や看護師、カウンセラーや医療スタッフは、患者への対応をチームで管理していかなければ、上手く回復させることが出来なくなります。
患者は、自分の話を聞いて共感してくれる人と、簡単に聞き流して要求通りにならない人を、良い・悪いで判断し苦手な人に対して、悪口やありもしないことを非難したりして他人に言いふらすことで、スタッフ同士の人間関係まで壊しかねません。
患者の話に惑わされることなく、深入りしないことが大切です。
チームで治療に当たっているのに、看護するスタッフ同士が混乱していては、計画通りの治療スケジュールが進まなくなってしまいます。
患者の話を鵜呑みにするのではなく、患者の要求や話を受けた場合には、治療チーム全員が共通した話として公開しましょう。
看護師個人が共感したら依存してしまい、本来の治療が出来なくなるので、チーム全体が連携して患者に向き合いましょう。
連携した治療で患者は問題を自覚していく
境界性人格障害の治療には、医師だけで何とかしていくものではありません。
看護師、治療スタッフに家族も加わって、患者を支えながらチーム治療を計画的に進める必要があります。
治療に参加するスタッフ全員が同じ目線で問題解決に取り組んでこそ、患者は自分の思い通りにならないことやどこに問題があるのか気付くようになっていきます。
医者を中心とした治療チーム全体が、問題を把握して治療計画を進めてこそ、患者の社会復帰が可能になってくるのです。
患者の家族も連携することで、退院後の予後管理もうまくいくようになります。
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