境界性人格障害で結婚できない場合
「境界性人格障害」の人でも、障害の程度はそれぞれ異なります。
障害があってもそれを個性として受取り、恋人として付きあっていけば結婚したい気持ちも湧いてきます。
しかし、「境界性人格障害」の遺伝要因や些細なことで怒りが爆発しまうことを考えると、結婚出来ないと考える女性も少なくありません。
彼が良い人だからこそできない結婚
彼女の「境界性人格障害」を個性として受け止めて、何年も付きあってきた彼から結婚しようと言われ、戸惑う女性がいます。
付きあう時に結婚願望はない事、子供も望まない事を理解してくれましたが、一緒に暮らすことをきっかけに結婚しようと言われたのです。
彼女は激しく動揺しました。
結婚したくないのではなく、結婚することで彼にリスクが生じることを恐れているのです。
些細なことで感情が爆発してしまう彼女、自分が不甲斐無いからだと自分を責める彼のやさしさ、何十年も彼と夫婦でいる事が出来るのか、爆発してしまう感情で彼に迷惑を掛ける申し訳なさ、結婚後に子供がやはり欲しいと言われるのではないかという恐怖心。
彼女の不安や恐怖心、爆発する感情を理解しての結婚でも、彼女にとっては結婚出来ないと戒めているようです。
遺伝的要因が不安で結婚出来ない
「境界性人格障害」は幼少期の家庭環境、親子関係が引き起こす原因でもあり、また遺伝的な要因も指摘されています。
母親が同じような人格障害や統合失調症、精神病などを患い、幼い時に虐待や暴言に耐えてきた経験を持っていると、自分も子供に対して、母親のような態度を取るのではないかと常に不安を持っています。
「境界性人格障害」である女性は、いつ爆発するかわからない感情を夫や子供に向けるのではないかと将来への不安を抱えています。
母親がそうだったから、自分もそうなるだろうとの考えは恐怖となって女性を縛ります。
結婚せずに子供もつくらない事で、自分も家族も守ろうと考えるのです。
彼女と彼は結婚したくても家族が許さない
激しい怒りや感情によって起こす破滅的行動、反社会的行動、自殺願望やリストカットの経験とその様子を、障害として受け入れられない人には理解できません。
当人同士は理解しあい、受け入れて納得して結婚したいと望んでも、家族は大反対するでしょう。
成人していれば親の承諾はいりませんから結婚出来ますが、親の方はあの手この手で精神障害者を家系に入れないように別れさせるでしょう。
「境界性人格障害」の彼女は、最悪の場合自分達を認めない家族を攻撃対象とします。
自己否定になれば自分の生命を絶つことまで考えるようになります。
結婚する、しない、結婚できる、できないは、「境界性人格障害」の女性にとって、自分の生命を掛ける出来事でもあるのです。
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