【境界性人格障害の体験談】0か100か
プロフィール: A.Hさん、24歳女性、主婦
私が境界型人格障害と診断されたのは5年前です。それまでは、自分の人格に障害があるとこれっぽっちも思っていませんでした。それに、この病気がどのようなものか知りませんでした。病気ではなく性格の特徴だと思っていました。
わたしは普段から好きか嫌いかしかありません。人間関係において、どちらかといったら好きではないけど嫌いではない、といった人はいませんでした。まわりの友達とかがそのようなことを言ってもよく意味が分かりませんでした。
わたしは好きな人はとことん好きです。でも嫌いな人はとことん嫌いです。その中間の人間は存在しません。それに、好きだったのにちょっとしたきっかけで嫌いな人に認定してしまうのです。嫌いな人=敵!というくらい激しく嫌いなのです。
逆もあります。でも、そんなんだとまわりを振り回してしまい友達関係がころころ変わってしまっていました。
友達はそれでもまだどうにかなてたのですが、職場となると難しかったです。年齢もバラバラ、性格もバラバラ、性別もバラバラの人間が同じ仕事をするというだけで集まっています。そんな場所で人間を振り回すとなると迷惑そのものです。
でも、その当時は自分で振り回しているなど思っていませんでした。上司でも両極端の感情です。昨日は嫌いだったけど今日はだいすき!となります。でも毎日顔をあわせないといけないので好きな時はいいですが、嫌いな時は目を合わせるのでさえ嫌でした。でも仕事をしないといけない。だけど会いたくない。そんなこんなで転職を何度もしました。
この境界性人格障害で一番困るのは仕事が続かないという面です。そこを我慢して続ければいいのかもしれませんが、どうもそううまくできないのです。
そんな感じで生活していたのですが、治療やカウンセラー、生活の一変などが重なり気づいたら改善してきました。嫌いな人との距離感の取り方や、好き嫌いを日によってコロコロならないようにする努力などができるようになりました。
そうするとすごく生きやすくなり、恋愛もうまくいくようになりました。そして、結婚でき子供を授かることもできました。今後は前のようにならないようにして、家族みんなで幸せに生きていきたいです。
今、悩んでる方もたくさんいると思います。わたしの場合だけなのかもしれないけど、ひょんなことで改善されていくのかもしれません。当時は、愛情の確認も下手で愛情表現も下手でした。でも、いつかは普通の人のように普通に恋愛できるようになる日がくるのかもしれません。
わたしがそうなれたのは、たぶんですが、今の旦那に出逢えたからです。今までは共依存になりなにも良くなりませんでしたが、どう表現したらいいのかわからないですが、この人はきちんと向き合いつつ治してくれました。ずっと愛情を求めていたのですが、自分なりの求めていた愛情を見つけれたのだと思います。
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